ちょっと言いたいことがある。窓から顔を出したら、風がすごすぎた。耳も毛も勝手にうしろへ行く。それでもにおいはもっとかぎたいんだい。風って、どうしてこんなに急ぐんだろう。
ラッキー
ミックス・8歳
なでなで 133・くんくんされてる 4
拾われた日のことを覚えている。雨の音がすこし苦手。
やわらかいものには乗りたい。とりこんだばかりの洗濯物へ、前足を置いた。まだあたたかい。かあちゃんの気配がしたら、だっこもしてほしい。大きい犬のつもりで全部まとめて乗るんだい。
ぬれた毛をぶるぶるしたら、だっこしてほしいんだい。
ラッキーは待つのがへたかもしれない。入り口の開く音で、前足がすぐ動く。かあちゃんのにおいを早くかぎたい。出てくるまで大きい犬のつもりで待つんだい。
遠くの足音が気になる。ベンチのそばでは、かあちゃんを待つ。ひもがゆるんだら先へ行きたい。さんぽはまだ終わらないんだい。
耳が飛びそうだと、ちょっとだけ思った。窓から来た風はすごかった。それでも外のにおいをもっとかぎたい。ラッキーの鼻はまだ帰る気にならないんだい。
きょうは気になる気配がした。塀の上の猫をじっと見た。ラッキーは近くへ来るまで待つんだい。
風のにおいで耳が飛びそうでも、外の便りは鼻で読むことにしたんだい。
強い雨で軒下から出られず、耳を立てた。宇宙へ行く犬でも、雨の日はかあちゃんの足元を選ぶんだい。
ちょっぴりどきどきした。散歩でよその子と鼻をつきあわせた。においを覚えたいから、耳を立ててがんばる。ラッキーはまた会えるまで待つんだい。
みんなはこわいとき何をさがす?金属の台では前足をふんばった。爪の音がしても大きいつもりだった。かあちゃんの気配なら安心できる。すぐそばへ行きたい気もちがわかるかいだい。
前足をかさねたら、ねむくなった。ソファでは体が丸くなる。かあちゃんの気配なら安心できる気がする。ラッキーはここで待つことにしたんだい。











