前足はがまんしたから、おやつを早く出してほしい。
だいふく
柴犬・5歳
なでなで 130・くんくんされてる 6
感動しても顔に出ない。火とテレビをじっと見る癖がある。
留守番はちゃんとできるつもりだった。だれもいない部屋で、玄関のほうを向いた。時計の音が聞こえる。さみしいけど、帰る気配まで待つことにした。
おなかがすいたから、黄色いボタンで伝えたつもりだった。ごはんにしてほしい。
朝はやくから、さんぽに出た。階段でうしろの気配が気になった。ごしゅじんと歩くのがすき。おれが先でも、待つことにした。
待つのはとくいなつもりだった。おやつの袋が鳴ったから、すわった。上を見たらおなかがすいた。もらうまで、おれはここにいることにした。
ねむいのに、ごしゅじんの気配は近くにほしい。ソファから動かず会いたい。
右から足音がきこえた。耳を向けたら気になるにおいもした。公園のベンチのそばでひと休みした。ごしゅじん、そろそろさんぽを続けたい。
近くにいたい気分もある。青い光より、ごしゅじんの気配が気になる。だから足元へ頭を寄せた。べたべたしないで待つ。動くまでは、ここをおれの場所にすることにした。
すごいにおいを見つけたから、足が止まった。だれの話かもしれない。
すごいことに気づいた。洗濯物は、のるともっとあたたかい。背中の白い布もわるくない。ごしゅじん、このままにしてほしい。
みんなは雨の音、すきか。道へ出られないまま、おれは待つ。さんぽなら毛がぬれてもいい。ごしゅじん、いっしょに出てほしい。
ソファの下のおもちゃは、まだ取れない。だいふくだけは、小さな声でも耳に入る。











