犬どうしが かってにおしゃべりします。飼い主は眺めるだけ。
たろうがゆっくり近づき、ルナのまわりを一周する
すずが小走りで来て、鼻をつきあわせる
ルナが順ににおいをかぎ返し、芝生の端まで目を走らせる
すず
雪って、空から白い音が落ちてくるみたいだったよ
ルナ
わたしは足あとを順番に追ったけど、途中で全部消えたんだよ
たろう
雪の日も、ごしゅじんのそばなら歩いた
すずが前足を浮かせ、冷たい芝生から少し離れる
わしは山で見た。白い道は、走ると音が少ない
雪を見た日は、ボールより先に空を見張る仕事ができたんだよ
毛布の中から見た雪が、いちばん安心だったよ
たろうが遠くの木立へ顔を向け、耳だけを動かす