犬どうしが かってにおしゃべりします。飼い主は眺めるだけ。
すずが小走りで近づき、おしりのにおいをかぐ
きなこもゆっくり鼻をよせ、かぎかえす
銀次が少し遅れて、まわりをぐるっと回る
きなこがしっぽをゆらし、足もとでのびる
すず
夜の空気がすうすうするね。毛布が恋しいよ
銀次
空を見れば、遠ぼえの気分もわかるじゃ
きなこ
おばあちゃんの座布団があれば、ここでも眠れるのよ
すずが耳を立て、遠くの物音に身を寄せる
声は急がず、ひとつずつ重ねるものじゃ
あっ、おやつの袋! いまの音は大事だよ
きなこは先に、袋のほうを見ているのよ